洗濯物をどこで干す?~間取りの検討は家事動線をしっかり検討!

はじめに

こんにちは。

一級建築士のtakumiです。

 

間取りの計画においては、「家事動線」を重要視することがとても大切になっています。

家事の中でも、なかなか重労働でめんどくさいのがお洗濯^^;

洗濯の一連の流れの中でも、「干す」ことと「取り込んで畳む」ことは、少しでも手間を省きスムーズに行いたいものです。

そのためにも、洗う⇒干す⇒畳む⇒収納は、なるべく近い距離にスペースに配置し、スムーズな動線とする必要があります。

そのためにはまず、「どこで干すか」をきちんと考えて整理しておかないと、間取りもまとまりませんので、しっかり検討しておきましょう。

外干し

天日で干したい「外干し派」の方は、デッキやテラスといった「庭」で干すか、「バルコニー」で干すことになります。

外干しする場合は、洗濯する場所からの動線や洗濯物を取り込んだあと、仕舞うクローゼットへの動線を意識して検討しましょう。

庭で干す

最もポピュラーなのが庭干しです。

1階で洗濯をする場合には庭で干すのが動線的にもスムーズですからね。

庭で干す際に注意したいのは、外部からの視線です。

道路から、また隣地のお宅からの視線もあります。隣地からは2階の部屋からも見えてしまうので、「上からの目線」も注意しておきたいですね。

ですので、境界付近にフェンスをするだけでなく、洗濯物を干すスペースの周りを目隠しフェンスなどで囲うことも検討が必要になります。

また、「突然の雨」やまれに「鳥のフン」なんかも心配ですので、できれば軒下や庇、バルコニーの下といった屋根になるところで干す計画としておきたいですね。

バルコニーで干す

バルコニーで干すパターンも多いですね。

1階で洗濯をする場合は、洗濯したての湿った洗濯物を2階まで持って上がる労力がいるので、ちょっと大変なところがあります。

ただ、バルコニーで干したあと、2階の各部屋のクローゼットへ仕舞う場合は片付け動線はスムーズです。

また、バルコニーで干す場合は、洗濯をする洗面室やランドリースペースがバルコニーと同じ階にあると洗濯動線はスムーズになりますね。

先程の「庭干し」と同じで、「突然の雨」や「鳥のフン」も同じく注意したいので、バルコニーに被せる屋根や軒の出、庇があるとベターです。

そのため、すっぽりと屋根が被るインナーバルコニーとするのも効果的ですね。

外干しのメリットとデメリット

◆外干しのメリット

外干しの場合のメリットは、やはり天日に当てて乾かせるので、気持ち良く乾くことです。

太陽光に当てて乾かすので、殺菌効果もありますから、部屋干しのような臭いもつきません。

また、風通しの良いところなら、冬場以外はすぐに乾きますから快適です。

◆外干しのデメリット

外干しのデメリットは、雨天の際は干せないこと。

奥行きのあるインナーバルコニーなら干せるかもしれませんが、雨が降っている湿度が高い中で干してもぜんぜん乾きません。

突然の雨にも注意したいですよね。

庭で干す場合もバルコニーの場合も、雨に当たりにくいように、干すスペースの上には屋根があるとベストです。

ご家族に花粉症などのアレルギーがある方がおられる場合も、外干しには向きません。

そして、外で干すと気になるのが周りから見えることですよね。

特に下着はとても気になりますから、フェンスや手すり壁など、目隠しできる計画としなければなりません。

また、平日が忙しくて朝や日中に干すことができない場合には、外干しはあまり向いていません。

室内干し

最近は室内干しのご家庭も増えています。

外干しはしたいものの、

・ご夫婦が共働きのためなど、日中は家事ができず夜中に洗濯をする

・寒い地域のため、冬場は外に干せない

・花粉やPM2.5といった外部環境のため

と、理由は様々あります。

ランドリールームで干す

部屋干しで最近多いスタイルは、洗濯専用のランドリールームを設けることですね。

部屋干し専用のスペースをつくっておくと、突然の来客があっても気兼ねなく干したままにできます。

乾燥のさせ方にも色々ありますが、「乾燥機」や「除湿機」を使わないと、細菌が発生して生乾き臭が出るので注意が必要です。

※ランドリールームについてはこちらの記事をご覧下さい↓↓↓

ランドリールーム(洗濯室)とファミリークローゼットは採り入れるべき?~家事動線・間取りの考察~

吹き抜けなどのホールで干す

吹き抜けなどのホールのスペースが広く取れると、物干しにも使えます。

ただ、区画されたスペースでは無い場合、干すスペースだけに除湿機をかけたり、冷暖房をかけることが難しいのがデメリットです。

LDKと一体的な空間の場合、LDKごと冷暖房をかける必要があるので、年中、全館空調をかけるという場合にはよいのですが、中間季に冷暖房をかけない場合には不向きと言えます。

サンルームで干す

サンルームというのは、日当たりの良い場所につくる屋内スペースで、全面をガラス窓にすることが多いですね。

サッシメーカーなどが販売している、後付けの既製品のものもあります。

しかし、既製品を後付けすると、見た目にもあまりしっくりこないことや、接続部分にどうしても隙間ができることが欠点ですね。

また、ランドリールームを南面に面してつくり、サンルーム的に使うことも可能です。

窓からの日当たりだけで乾燥させることもできますが、風の通りがないと冬場は乾きにくいので注意が必要です。

和室があれば、下の写真のような縁側をサンルーム的に使って干すこともできます。

来客時には障子を閉めてしまえば、洗濯物も隠せますから便利ですね。

乾燥機で乾かす

一番、時短ができラクなのは衣類乾燥機ですね。

洗濯機に乾燥機能のある電気式乾燥機だと、洗濯物を出さずにそのまま乾燥させることができますから、とても効率的です。

ただ、結構時間がかかることや、結構な電気代になること、シワが付きやすいことが欠点です。

また、ガス乾燥機は乾燥時間が短く済みますし、その分、仕上がりもキレイです。

電気式に比べるとガス代も安くつきますが、乾燥機本体や取付費用など数十万の初期費用が発生しますから、イニシャルコストは少し高くつきます。

部屋干しのメリットとデメリット

◆部屋干しのメリット

部屋干しのメリットは、やはり天候や時間帯に左右されずいつでも干すことができるところです。

乾きにくい雨季や冬場でも、同じ環境で乾燥ができるのが良いですね。

そのため、基本は外干しのご家庭でも、部屋干しできるスペースや設備をつくっておくと便利です。

また、外干しでは周りの視線が気になりますが、部屋干しの場合は外から見えにくいのも良いですね。

そして、朝から忙しい時でも、夜に洗濯して干せるというのもポイントです。

◆部屋干しのデメリット

しかし、部屋干しのデメリットは、部屋干し臭がつくことです。

部屋に臭いがあると洗濯物に移ってしまいます。

半乾きになってしまうと、細菌が繁殖し、生乾き臭がついてしまいますから、もう一度洗わないといけないこともあります。

まとめ

家づくりでは、家事動線をスムーズにすることが大切ですが、洗濯物を干すスペースをきちんと整えることが大前提になります。

基本的には、外干しを中心に計画しておき、部屋干しができるスペース、設備を確保しておくことが望ましいですね。

takumiのnoteでも家づくりのコラム、記事を執筆しておりますので、またご覧下さいね。

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