こんにちは。

建築コンサルタントのtakumiです。

 

今回は敷地に対する建物の位置、「配置」に関する検討事項をまとめてみました。

家の配置は、間取りの検討中も微修正する必要はありますが、基本的には最初にしっかり検討しておき、建物を建てる位置を決めます。

この配置計画をきちんと考えておかないと、うまく外構計画ができず、取り返しのつかない大きなデメリットにつながりますから、とても重要なポイントになります。

間取り診断をさせて頂く際に、ごく稀にですが「配置図はまだありません」「配置図って何ですか?もらってません」というようなことがあります。

配置図は基本となる図面で下図のようなものです。

配置図の事例
配置図の事例

 

このように、最低限の情報が必要ですが、さらに駐車スペースもあればベターですね。

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間取りを細かく詰める前に、必ず並行して配置計画を確認しておきましょう。

建築基準法などの法的な規制のために空ける空間

配置計画では、まず、建築基準法などの必ず守るべき規制を整理しておかなければ、後々大きな手戻りが生じることもあります。

本来は設計士がきちんと整理して説明すべき事柄ですが、どのような規制があるのか、施主のあなたも理解しておく必要があります。

道路斜線、北側斜線

道路斜線制限は下の図のように、道路の反対側からの規定の角度の斜線に、建物がかかってはいけないとする建築基準法の規定です。

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近隣の採光や通風に配慮して道路側を圧迫しないようにする規定です。

道路斜線制限の略図(掲載元:www.megasoft.co.jpさんからお借りしています)

 

北側斜線制限は下の図のように、敷地の北側の斜線に建物がかかってはいけないとする建築基準法の規定です。

この規定は、良好な住環境を保護する目的ですので、第1種・第2種低層住居専用地域第1種・第2種中高層住居専用地域に適用されます。

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北側の敷地に最低限の日当たりを確保させる趣旨の規定です。

この規定が適用される地域では、北側境界いっぱいまで建物を寄せられないことになりますから注意が必要ですね。

北側斜線制限の略図(掲載元:www.megasoft.co.jpさんからお借りしています)

壁面後退

壁面後退というのも、どこでもある規制ではないのですが、住居系の用途地域の場所ではよくある建築基準法の規制です。

各隣地境界線から外壁面までの距離を決められた数値(1メートル、または1.5メートル)以上空けなければならない規定です。

「壁面後退」の制限がなくても、掃除などの維持管理や、風通しのためにも可能であれば境界線から1メートルくらいは空けておきたいですね。

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ちなみにこの壁面後退の規定とは別に、民法では、原則50cm空ける必要がありますので、建築基準法の壁面後退規制が無い地域でも50cmは空けることが必要になります。

建ぺい率制限、容積率制限

建ぺい率というのは、敷地の面積に対する建物の建つ範囲(建築面積といいます)の割合です。

この建ぺい率が決められた数値より小さくしなければ建てられません。

敷地面積が100㎡、建物の建築面積が50㎡の場合の建ぺい率は、

50/100=0.5 ⇒ 50%

となり、建ぺい率は50%となるわけです。

例えば、建ぺい率制限が60%までの場所ならOKということですね。

容積率というのは、敷地の面積に対する建物の床面積の数値です。

同じように、容積率も決められた数値より小さくしないといけません。

敷地面積が100㎡、建物の床面積が110㎡の場合の容積率は、

110/100=1.1 ⇒ 110%

となり、容積率は110%となります。

こちらも、例えば容積率制限が100%の場所であれば、110%ではアウト!となるわけですね。

これら建ぺい率や容積率制限は、直接的に配置に関わるものではないですが、敷地面積に余裕が無い場合にはかなり影響が出じますので、注意が必要です。

日当たりや風通し確保のために空ける空間

間取りでどれだけ南面に窓をつくっても、南側にスペースが空いていないと、南側隣地の建物によって影ができますので、南面の窓の前には大きくスペースを取っておく必要があります。

夏の太陽高度と冬の太陽高度

上の図のように、夏場は太陽高度が高いので、南の隣接建物が寄っていても太陽光は入らますが、冬場の低い太陽高度の場合は、庭をできるだけ広めにとっておかないと太陽光が入らないことになります。

南隣地の建物の高さや建っている距離にもよりますが、南が2階建てであれば、建物の間を7~8m程度は空けないと冬場の光はしっかりと入りません。

※南面に余裕が無いと、「2階リビング」も視野に入れる必要が出てきます。

また、風通しも考えておかないと窓を開けたらすぐにお隣の外壁があっては風通しが悪くなります。

特に、建物の北側は日が当たらない場所が出てきますので、ジメジメしないように風が通るスペースの確保が大切です。

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プライバシー的な面でも、隣接地とスレスレまで寄っているのはお互いに気分がよくありませんし、お互いの窓がかぶるとなおさらプライバシーが無くなります。

外構計画~屋外利用計画

法的に空ければならない空間、また日当たりや風通しのために空ける空間の確保を整理できれば、あとは外構計画として「利用する空間」の配置計画となります。

ここでは主な外構スペースをあげておきますので、建物の配置計画や間取り計画と並行して進めていきましょう。

駐車場

配置計画に最も影響があるのは駐車場の計画です。

普通自動車ですと、幅2.5m✕奥行5mほどとるのが一般的です。

軽自動車の場合はもう少し狭くても大丈夫ですので、幅2m✕奥行4mで可能です。

ただし、普通自動車となる可能性があれば、幅2.5m✕奥行5mを確保しておく必要があります。

敷地にあまり余裕が無い場合には、ビルトインガレージを採用すると、うまくまとまることも多いので、検討してみても良いですね。

また、自転車置き場も、少なからずスペースをとりますし、屋根がある方が望ましいので、軒の下やベランダの下に配置できると効率が良いですね。

屋外物置

屋外に既製品の物置を置く場合には、その場所を検討しておかないといけません。

お子様の屋外のおもちゃ、庭いじりやDIY用品、自動車の冬用タイヤやメンテ用品など、屋外で保存したいかさばる物は結構あります。

玄関収納が取れなかった、または狭い場合には、屋外物置のスペースも検討しておきましょう。

ただし、屋外物置は見た目がイマイチですから、できるだけ道路から見えない隠れる位置に配置する方が無難です。

設備機器

屋外には設備機器も配置されます。

エアコンの室外機の配置やエコキュートの機器を置く場所も考えておかないといけません。

エコキュートではヒートポンプユニットがあるため、本体の奥行60cm前後にプラスして機械の前に70~80cmのスペースも必要です。

そのためトータル1.3m~1.4mほどのスペースが必要になります。

テラスや遊び場、景観(植栽や庭園)としてのスペース

敷地に余裕があればテラスや子供の遊び場、庭園のスペースも考えておきたいですね。

また、テラスウッドデッキはリラックスしたり物干しスペースにもする可能性がありますから、外からの視線を遮る工夫が必要となります。

また、キッチン付近に「勝手口」を設けて、生ゴミの仮置き場やゴミ出し動線をつくることも検討しておくと良いですね。

ゴミ出し動線」って、結構忘れがちな検討事項です。

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ゴミ出し動線もきちんと考えてないと、生ゴミをもって家の中を長い距離移動する羽目になることもあります。

 

外構計画で設置の検討すべき設備

■散水栓や立水栓

敷地の大きさにもよりますが、通常は敷地の2~3箇所に散水栓を設置しておきたいですね。

そのよく使う方を立水栓とすると便利です。

散水栓は、植栽への水やりや洗車、また外で洗い物をする際にも便利です。

立水栓も同じように使えますが、水やりのためジョウロに水を入れたり、外で遊んだお子様が手や足を洗うのにも適しています。

■外部電源(コンセント)

屋外でも電化製品を使用する場合がありますね。

100Vの一般的なコンセントは、DIYをしたり自転車等の空気入れ、また庭でバーベキューなどをする場合にも電化製品を使用する場合は必要になってきます。

そのほか、高圧洗浄機や電気式の草刈機なども使う可能性がありますね。

また、電気自動車を購入する予定があれば、EVコンセント(200V)も必要になりますので検討しておきましょう。

■外灯

玄関ポーチの外灯は忘れられることは、ほぼありませんが、テラスや勝手口、バルコニーがある場合は外灯の必要性を検討しておきましょう。

■ポスト宅配ボックス

ポストを選ぶ際には「宅配ボックス」とポスト一体型のものも選択肢にいれておきましょう。

宅配ボックスとポストが一体型のものは、見た目にちょっとごつくなります。

そのため、玄関ポーチ付近なら良いのですが道路付近に設置する場合は一体型ではなく、ポストは道路付近、ポーチに宅配ボックスというふうに、別々に設置することも検討しましょう。

■フェンスや塀

周囲の状況にもよりますが、敷地周囲のフェンスや塀は、基本的には必要となります。

目隠しフェンスや格子、ルーバー、また低木などの植栽は完全な目隠しではなく、外部からの「視線を和らげる」効果がありますね。

前面道路の交通量が多い場合や、隣接地からの視線が気になる場合はきちんと検討しておきましょう。

さいごに配置計画のポイント

家づくりでは「間取り」ばかりに気が行きがちですが、家の配置や外構で検討することも沢山あります。

このように家の配置を決定するまでには、色んな要因をまとめる必要があります。

大切なことは、間取り計画と同じで実際の生活をイメージして検討しておくことです。

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