注文住宅で建てた後、「収納で失敗した~」、っていう事例は、ホント、よくあります^^;

間取りを考える際には、動線はかなり考えたのに、収納の位置形状をきちんと考えていなかったために、使いにくくなっているケースが結構あるんですね。

新築なのに、ものの行き場のない、ものが溢れかえる家にならないように、収納計画をしましょう!

まずは、収納率の目安って?

収納スペースの計画というのは、案外あとまわしにされがちです。

余ったスペースを収納に当てはめるだけでは少なすぎたり、検討不足だと効率よく収納できずに、ものが溢れるといったことになってしまいます。

一般的に収納率は床面積の率で全体の12%あれば良いとされています。

100㎡(約30坪)の住宅であれば12㎡の収納スペースが必要ということになります。これは畳6~7枚分のスペースです。

ざっくりですが、4人家族なら、1人畳1枚分と家族共有のものの収納で畳2枚分という感じでしょうか。

人によっては十分と感じる方もおられると思いますが、実は収納の間取りによっては足りなかったり、使いづらかったりするものです。

そのため、12%はあくまでも目安程度と考えてください。

物の多さは千差万別です。断捨離(だんしゃり)で最低限の物しかない方もいれば、物が多すぎて困っている方もおられます。

収納スペースの感覚や必要スペースも人それぞれです。しかし、マンションやアパート等の共同住宅にお住まいの方は、収納スペースが少なかったために、その感覚で戸建住宅を計画すると、実は失敗しやすいものです。

収納は使いにくい形状では意味が無い

どのようなで収納スペースを設けるのかも重要な要素です。

まず、基本的にウォークインタイプは壁面収納に比べて、収納率としては非効率となります。

例えば、ウォークインタイプは中に「通路」が必要なため、収納できる面積としては全て有効ではありません。

ウォークインタイプのクローゼット
一般的なウォークインクローゼット

建物全体の床面積にあまり余裕がない場合は、無理にウォークインクローゼットを設けると家全体が窮屈になってきます。

 

では、まずは(あっても悪くは無いのですが)、あまりオススメしない収納形態をご紹介します。

使いにくい収納①~小屋裏収納


「フロア面積の半分まで」

かつ、

「天井高1.4mまで」

であれば床面積の算定に入らない収納スペースとして小屋裏(屋根裏)や階の間のスペースを有効利用する収納スペースです。

しかし、小屋裏などで出入りが通常の階段ではなく、ハシゴや可動式の狭くて急な階段の場合は非常に使いにくいことになります。

また、出入口が狭い場合が多く、大きな物の持ち運びが難しいことがあります。

※よく「ロフト」を設置し、ロフトを寝室とするような計画もありますが、上記のような床面積の算定に入らないものはあくまでも収納ですので、「居室」である寝室には利用できませんので注意が必要です。

使いにくい収納②~収納部屋(納戸、倉庫)

ウォークインタイプの場合は中に通路を確保しないといけませんでしたね。

クローゼットでは、収納の奥行は男性のコートやジャケットが収まれば良いので60cm程度です。

通路を60cmとして、60cm程度の奥行の収納スペースを通路の両側に設けると、室の横幅は1.8m程度となります。

例えば4.5畳の正方形の部屋を収納部屋とすると横幅は約2.7mであり、通路が広くなり効率的な収納ではないとなります。

収納部屋は中の通路を意識した「形状」が重要になります。

※両側に衣服を収納する場合は下図のように室の幅は約1.8mがベストです。

ウォークインクローゼットの有効な寸法図
ウォークインクローゼットの有効な寸法

 

使いにくい収納③~床下収納


キッチンの床に設置することがありますが、収納力もありませんし、使いにくいものです。

収納としては無いよりはマシなのかもしれませんが。

ただし、床下点検口にもなりますので、無駄ではありません。

※むしろ、水周りには維持管理のための床下点検口が必要です。

収納は面積率が上がっても場所が肝心

収納スペースはとりあえずどこかにあれば良いという訳ではありません。

例えば、子供部屋などのプライベートスペースにたくさん収納できてもあまり意味がありません。

子供部屋なら約1畳分あれば良いですね。

また、1階に収納が少なく、2階にまとめて収納スペースを設けている計画もありますが、普段使うものは1階に収納している方が便利です。

収納を設ける場所の目安としては以下のような場所が望ましいです。

玄関まわりの収納

玄関クロークと言われています。

ウォークインタイプを併設すると、便利であることに加え、玄関まわりが非常にスッキリします。

玄関クロークの例

お子様がおられる場合はベビーカーやお子様の外での遊び道具や自転車なども入れておく事ができますね。

玄関クロークの例

ちなみに、掃除機はダニが潜んでいますので、土間(タイル等)とした玄関収納に置くのも良いですね。

 

玄関の「見せる収納」

また、上の写真のように、玄関収納を「見せてもおしゃれ」に工夫することで、「玄関」、「収納」、「通路」の機能を一体的にすることも可能なんですね。

 

キッチン近くの収納

パントリーがあれば、食料品のストックや買い溜めをする際にも置き場に困らないことや、食器棚も最小限で済みます。

パントリー兼家事室とする計画もよく見られます。

出入りが多い場合には、パントリーへの出入口には戸を付けない方が使いやすいですね。

「中が見えるのがちょっと…」という場合は、「引き戸」がおすすめです。使っている時には開けっ放しにできますからね。

キッチン収納の例

ジューサーやホットプレートなど、普段使わない台所用品の収納や、ストック用の冷蔵庫・冷凍庫を設置するということも可能です。

キッチン周りは小物も多いと思います。

普段使う小物の収納には奥行が浅く取り出しやすい壁面収納が適しています。

キッチンの壁面収納の例

普段使うものと、利用頻度が低いものを分けて、ウォークインタイプと壁面収納とを使い分けるのが良いですね。

浴室や洗面の近く

浴室や洗面の近くには、石鹸類などの衛生品のストックや掃除用具、バケツなどを入れて置く場所があれば便利です。

洗面周りの収納の例
収納周りの収納の例

大きな収納スペースは要りませんので、奥行40~50cm程度で間口は~90cmあれば十分です。

寝室やプライベートルームの近く


ウォークインクローゼットを配置することで、居室から収納が丸見えというのを避けることができます。

大きめのクローゼットにすると、家族全員の衣服を収納してしまうことも可能ですね。

ファミリークローゼットですね。

窓のあるウォークインクローゼットの例

衣服の収納の場合、注意点としては「換気」が必要なことです。

衣服は湿気が溜まりやすく、カビや変色の原因となり衣服の痛みが早くなってしまいます。

そのため、ウォークインクローゼットの場合は、小さくても良いので換気のできる窓があった方がいいですね。

ただし、日当たりの良い場所だと服が日焼けしてしまう事があるので注意が必要です。

収納の中に換気用の窓を設ける際には、日の当たりにくい北側に小さい窓を設けるのがベストです。

また、24時間換気扇でもクローゼット内の換気をする方が良いでしょう。

収納する物によって奥行は大事

収納の奥行は、在来工法の木造住宅ではグリット(間取りの単位)が910mmであるために芯々で91cm、有効で約75~80cm程の深い奥行スペースとなりがちです。

和室にある「押入れ」の寸法ですね。

布団などは折り畳んで収納するのために80cm程度の奥行があった方が良いということです。

和室の押入れ

でも、実は、奥行寸法が深いと、収納の効率が悪くなるものです。

キッチン周りやリビングなどの小物の収納には奥行が浅い方が使いやすいのです。

また、服を入れるクローゼットは服の肩幅がおさまればいいので約60cmあればおさまります。

そのため、

■「布団」や「季節家電」などの普段使わないけど嵩張る物 ⇒ 押入れタイプ

■普段使うものや小物 ⇒ 奥行の浅い(40cm~60cm)収納をリビング周りや洗面の近く

■コートやジャケットなどの嵩張る衣類 ⇒ ウォークインクローゼット

というふうに、入れるものの奥行を考え、生活をイメージしながら収納の計画を立てて見ましょう。

小物のディスプレイ収納には「ニッチ」が最適

小さな物の収納には、「ニッチ」も欠かせません。

ニッチの飾り棚
玄関ホールのニッチを使った飾り棚の例

ニッチというのは「くぼみ」を意味しています。

柱の寸法が105mmの場合ですと、両面に石膏ボード12.5mmを貼ると壁の暑さは130mm(13cm)ありますので、この厚さを収納の奥行きに利用するわけですね。

ニッチの詳細図
ニッチの詳細

また、デッドスペースを収納に利用したりもします。

間取りの例えば、トイレだとトイレットペーパーなどの収納を設けられます。トイレのキャビネットも既製品でありますが、ニッチで作る方が安くあがることが多く、出っ張りも無いため効率的となります。

リビングでは収納以外にも温水リモコンやインターホンなどの「リモコンニッチ」としても活用できます。

間取り計画ではリビング周りに収納が少なくなる傾向がありますので、ニッチを検討するのもひとつですね。

収納のアイデア間取りの事例紹介!

事例①~1階にファミリークローゼットのある間取り

1階の中心にファミリークローゼットがある間取り例
1階の中心にファミリークローゼットがある間取り例

こちらは、1階の中心にファミリークローゼットがあるタイプです。

1階の中心に家族みんなが使うクローゼットがあり、洗面からも近い位置にありますので、外出時や帰宅時にの動線に配慮されていますね。4帖あるので、かなりの収納力です。

しかし、すぐ横に廊下もあって、二重に通路があるのでちょっと非効率になっています。

また、キッチンのパントリー(物入)が玄関からも出入りできるというのも特徴的です。たくさんお買い物をした際に、玄関から物入れに直接買い物袋を置けるというのもいいですね。

事例②~2階にファミリークローゼットがある間取り

2階にファミリークローゼットがある間取り
2階にファミリークローゼットがある間取り

続いてこちらは、2階にファミリークローゼットがある事例です。

浴室と洗面、ランドリールーム(家事室)を全て1階に設けるのはスペース的に厳しいため、2階に浴室を持ってきた例ですね。

生活動線としては、2階に上がらないといけませんから効率は少し悪くなりますが、家事動線としては「洗う⇒干す⇒しまう」が近接したスペースで完結するため、とても使いやすいと思います。

事例③~2階にLDKとファミリークローゼットがある間取り

2階にLDKとクローゼットがある事例
2階にLDKとクローゼットがある事例

最後に、こちらは2階にLDKや浴室・洗面がある事例です。

特徴的なのは、浴室や洗面への通路の両側にクローゼットを配置しているところです。

ファミリータイプの収納は、なにも「ウォークイン」じゃないとだめということはありません。ウォークインタイプとすると、扉の数が減り、コスト的には安くなりますが、面積効率としては、中に通路が必要なため、必ずしも大収納とはいきませんでしたね。

その点、この間取りでは、必要不可欠な廊下の両側に壁面収納を設けていることにより、効率的に収納量をUPさせています。

まとめ~住宅の設計ではイメージが大事

住宅の設計(間取り)段階では、動線をイメージしながら今ある物の収納や、今後増えてくる物もイメージしてみて、どこに何を入れるかをきちんと計画してましょう。

まずは、以下のものを「壁面収納」にするか「ウォークインタイプ」にするかを決めていくと良いですね。

・玄関収納
・キッチンパントリー
・布団や季節家電などのかさばるものの収納スペース
・ご家族の衣服の収納方法(ファミリークローゼットの要否も含めて)

かさ張る物は深い奥行き、小物は浅い奥行きが効率よく収納できる、ということでしたね。

設計が進んで、間取り図をチェックする時は、間取り図に収納する物を書き込んでいき、計画された収納スペースで足りるかを確認しながら進めましょう。



そして、とにかく、私が重要視しているのは、家の品質を守ること。

あなたの大切な住まいが、低品質の危険な家では最悪です。

「あなたのこだわり」と「高い品質」、これらを両立するための方法とはなにか?

完成してから後悔することのないよう、知っておくべきことがあります↓↓↓



 

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