注文住宅で失敗・後悔しやすいこと~住宅計画での失敗例はどんなものがある?~

こんにちは。

一級建築士のtakumiです。

 

ほとんどの方には家づくりははじめての経験です。

色々と不安があって当然。

特に注文住宅は難しい面が多く、色々なものをあなたが決定できる反面、失敗することも多々あります。

何千万もする大きな買い物ですから、後悔はなるべく少なく、魅力的で使いやすい住まいにしたいものです。

しかし、工事の瑕疵やミスによる欠陥住宅なんてものもありますので、当然ですが、品質・安全性は最優先です。

 

品質についてはこちらで詳しく解説しております↓↓↓

 

ここでは「ミス」や「手抜き」といった欠陥に繋がる重大ものではなく、あくまでも「計画不足」による失敗例ご紹介します。

失敗事例を知ることで、家づくりの参考としてください。

なお、このような失敗例は、設計士の実力不足によるものも結構あります。

設計士(業者選び)選びもすごく重要な要素です。

注文住宅での失敗例

では、実際にどのような失敗例が多いのかご紹介していきましょう。

ただ、これらは「よくある失敗」ですので、これ以外にも、失敗・後悔ポイントはたくさんあります。

大事なのは、あなたが生活をイメージしてみて計画の間取りで「暮らしてみる」ことです。

イメージ・想像力はとても大事です。

収納が足りない・不便

収納に関する失敗はかなり多いものです。

間取りの空いたスペースに、考えずに収納を配置すると使いにくい、入らないといったことになります。

収納が足りなくなるのは物が多いせいもあります。

しかし、必要な所に収納が無いため、少なく感じることがあります。

特に、「押入れ」のような奥行がある収納は小物を収納するには向いていませんので、詰め込んだ挙げ句、収納の中に何を入れたか分からない、取り出しにくいといったことにもなりかねません。

また、「小屋裏収納」は使いにくい梯子のような階段、出入口が狭いといった点から使わなくなるケースが多いものです。

収納について詳しくは↓↓↓

注文住宅で収納の失敗例は多い!間取りで使いやすい収納の形状や大きさは?

収納率は10~12%が目安とされていますが、あくまでも目安です。

それよりも、収納は「位置」「奥行」「動線」をきちんと計画しましょう。

部屋の広さのミス・無駄なスペース

部屋の広さの失敗は所有する家具が収まらなかったということも実はよくあります。

設計士は施主さんが所有する家具の寸法と配置を全て聞き取り、配置できるように部屋の大きさや形も検討します。

しかし、気の利かない設計士はお構いなしに部屋の寸法を決定します。

所有の家具が収まらないケースは部屋の大きさだけでなく、窓やドアの配置でも同じことです。

設計士には置きたい家具の寸法などの情報を必ず伝えるようにしましょう。

他にも、無駄に広くてもったいない、使わない部屋になったというケースもあります。

玄関ホールや階段のホールは無意味に大きいと、空間の無駄となってしまいます。

また、書斎やフリールーム(ファミリールーム)を何となく設けた場合、いつの間にか物置と化していることもありがちです。

音の伝わり~生活音が気になる~

生活音が「うるさい」、「気になる」といった失敗です。

音というのはなかなか対策が難しいものです。

家族といえども「お互いの生活音」は気になるもので、特に、世代間で生活リズムが異なる場合は配慮も必要です。

トイレの位置は「音」のつたわりに注意!

まずは、トイレの音は誰もが気になります。

リビングや各居室からトイレの流す音が丸聞こえだと気が引けます。

トイレはできるだけ居室に直接接しないように、クローゼットなどの収納を間に挟むことでかなり軽減されます。

騒音のする方角への配慮

また、外からの音も気になります。

幹線道路に面している場合は、夜中でも交通量が多いことがあります。

外部の騒音が気になる場合、道路に面して寝室を配置しない、できるだけ道路面に大きな窓を設けないといった配慮が必要なことがあります。

配線の計画

配線計画はコンセントの位置・個数や照明などのスイッチの位置、インターホンの位置、ケーブルテレビやLANの位置などがあります。

コンセントの位置

コンセントの位置はよくネット上でもあがっている項目です。

足りなかったり不便な位置にあるとタコ足配線や延長コードを使ったりとあまり、見栄えも安全性も良くないものです。

年中設置したままの電化製品よりも色んな場所で使う掃除機や、時期が限定される季節家電のコンセント位置を注意して頂きたいですね。

照明のスイッチ

照明のスイッチも使いにくい位置で失敗します。リビングやホール、廊下といった出入口が複数あるスペースはそれぞれの出入口に必ずスイッチが必要です。

また、スイッチの位置は戸の開き方を考慮して「開けたらすぐ」の所に設置する必要がありますので、開きドアの後ろに隠れてしまうことのないように注意してください。

※照明スイッチ・コンセントについての記事はこちらをご覧ください↓↓↓

近隣周囲の視線対策・プライバシー

お隣やご近所、通行人からの目線が気になることも多いものです。

お風呂やトイレは、当然ながら不透明のガラス(型板ガラス)や格子、シート貼りを施して目線を気にする位置とします。

しかし、その他の窓の位置も注意が必要です。

外部からの視線が気になる場合は目隠しのフェンス(塀)や植栽なども検討が必要です。

また、お隣の家と窓の位置が合ってしまうことも気まずいものです。

お隣の窓の位置も気にして計画してください。(通常、設計士が調整するものです。)

玄関ドアの位置や開き勝手も検討事項です。

特に、玄関から道路までが短い場合は玄関を出たらすぐに通行人と目が合わないように、玄関の位置やドアから出る方向、ドアの開き勝手も確認が必要です。

そのような場合は玄関と道路との間に外構で目隠しとなる塀などの設置もチェックしてみましょう。

部屋の明るさ~思ったより暗い!~

部屋の明るさは生活する上で特に重要な要素です。

居室は太陽光を採り入れないと(窓が小さいと)ものすごく圧迫感や閉塞感が出てきますので、できるだけ南面を中心に窓を設けてください。

また、西側の窓は西陽が差し込みますので、夕方に滞在する部屋の場合は窓の大きさや位置(高さ)にも注意が必要です。

部屋の採光はお隣との距離にもよります。

お隣と接近している場合は当然暗くなってしまいます。

特に、1階は暗くなりがちですので、お隣との建物の距離が接近する場合にはどの方向から採光をとるのか、リビングは1階で良いのか、といったことも検討する必要があります。

また、部屋の明るさは内装の色も影響します。

どうしても自然採光が弱い場合は、せめて内装の色は明るめにしないと、ますます暗くなってしまいます。

狭い部屋の床の色は、明るめの色を選ぶようにしましょう。

また、内装の色は床⇒壁⇒天井の順に明るい色合いにすることが鉄則です。

部屋の寒さ~思ったよりも寒い!~

「寒い!」の原因には「リビングの吹き抜け」が要因となることが多いものです。

暖房を入れても煙突効果で暖かい空気は全て上に行ってしまいます。

面積に余裕があっても、無駄に吹き抜けを大きくすると暖房費に影響してしまいます。

これはリビング階段も同じですね。

リビング階段にする場合は、階段の上か下に扉を付けた方が無難です。

また、窓の面積が大きいとそれだけ部屋の断熱性能が落ちます。

大きな窓にする場合は冷気が入りやすいことは覚悟しましょう。

風通しが悪い・湿気がこもる

風通しの良さは健康的な生活に欠かせないポイントです。

風通しが悪いと部屋がどんよりして湿気も臭気も溜まりますし、気分も上がらないですよね。

立地条件にも寄るところがありますが、窓の配置は風が通り抜けるようにしておきたいですね。

地域にもよりますが、基本的には南面と北面(北面は小さめでも可)に開口部を設けて、家全体で直線に風が抜けるよう配慮が欲しいものです。

また、風通しが悪く湿気が籠ると結露しやすくカビも生えやすくなります。

特に、水周りは換気を意識して窓を計画してくださいね。

家事動線

家事動線での失敗では、「洗濯」「ゴミ出し」「布団干し」の動線計画が不十分なものを見かけます。

洗濯の動線では、洗濯をしてから干す場所までが遠いことが失敗例にあげられます。

洗濯機は洗面・脱衣場にある事が多いのですが、洗面・脱衣場は家の北側に配置し、干す場所は南面が多いため、どうしても遠くなりがちです。

可能であれば、できるだけ家事動線が短くなるように考慮しましょう。

ゴミ出しも見落としがちな動線です。

キッチンから出た生ゴミをどこへ置いておき、ゴミ出しはどのようなルートで出すのかを考えておきたいです。

キッチンの近くに勝手口があると便利ですので検討してはどうでしょう。

布団干しはなかなかの重労働ですよね。

家族みんなの布団を一気に干すのはかなり疲れます。

その布団干しの動線も距離が長いとさらに疲れてしまい、布団干しが億劫になってしまいます。

特に、2~3階はバルコニーを設けることを検討してください。

安っぽい!思っていたのと質感や色あいが違う!

「安っぽい!」「質感が良くない」「色合いが思っていたのと違う!」といった失敗もよくあります。

これは小さいサンプルやカタログを見ていたのと、実際に仕上がった広い面積のものとではだいぶ印象が違ってしまったことによるもので、フローリングや外壁に多いことです。

失敗しないためには、住宅展示場や見学会などで実際の施工事例を見るしかありません。

壁紙クロスの色やデザインも注意が必要です。

カタログの小さなサンプルで見た感覚と、実際に大きな面積になったものを見るのとでは、やたら白っぽくて安く見えることがあります。

ちなみに、壁紙クロスが「真っ白」であることのデメリットとして、汚れが目立つことや他にも真っ白は落ち着かないという特徴もあります。

照明の光の色まで真っ白だと、さらに落ち着きませんので注意してください。

まとめ

失敗の事例について、一例ですが紹介してきました。

失敗・後悔しないために設計全体、間取りで検討することは他にも色々あります。

ただし、全てを網羅して完璧な設計や間取りというのも不可能なものです。

設計士から出てきた間取り案、設計図面を色んな角度からチェックしてみて、そのプランでの生活をイメージしてみることが重要です。

こちらも是非読んでおいてくださいね↓↓↓

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